自営業のご主人の仕事場としてのはなれを建てたいという依頼を頂いた。ゆくゆくはご両親との同居も念頭に入れておられ、母屋で賄えなかった子供達の予備室としての機能も欲しいというご要望から、2階建て15坪の小さなはなれを計画する運びとなった。

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必要最小限の水回りとし、温熱環境も住まいとしての標準値を目指した。

 

母屋が平屋であることに配慮し、高さを極力抑えたかったため、2階の道路側の桁高さを抑えた。低くても圧迫感のないよう吹き抜けを設け、壁に囲まれた事務所部分にも、北側からの彩光が緩やかに落ちてくるような計画とした。

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フローリングは杉板の無垢材を望まれた。これに合わせて調湿作用の高い漆喰塗装を壁に使用し、仕事場と予備室双方の機能を両立させ、どこにいても心地よく過ごせるよう自然素材を中心に内装を計画した。

依頼主は近隣の方と仲が良いということ、下校時の子供達の様子が見えたらという要望もあり、前面道路に向いて大きな窓を作り、休憩時に腰かけて外とつながりが持てるよう配慮した。

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建築資材や燃料の高騰の中、敷地内にスープの冷めない距離の小さな別棟を建て、何世帯かで暮らすという選択はこれから増えてくるのではないだろうか。近居することで、不思議とランニングコストも下がってくる。

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このような小さな住まいのご依頼が増えてきていると感じる。